直近の事業報告書と決算報告書をPDFファイルにて公開し、その概要を紹介しています。
以下には、2023年度事業報告書から概要を紹介しています。
2023年度事業概要
2023年度事業報告書「はじめに」より
一般財団法人とよなか男女共同参画推進財団は、男女の自立並びに社会のあらゆる分野への対等な参画を促進する事業を行い、市民の主体的な活動を支援することによって、男女が人権を尊重しつつ責任をわかちあい、性別にかかわらずその個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現に寄与することを目的に設立された。2021年度から4期目となる指定管理者として拠点施設「とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ」の管理運営を行っている。
市域の男女共同参画推進を中心的に担う財団として、第3次豊中市男女共同参画計画に示された4つの基本目標及び市の各施策を背景に、財団運営の基本方向である、1)各事業分野が連携・循環する効果の高い事業運営、2)領域横断的な課題に対応するための関係機関との連携強化、3)戦略的な広報、4)風通しの良い職場環境づくりと人材育成、5)ガバナンスと危機管理対策の強化を軸に、事業計画に示された重点項目に留意して事業を遂行した。
情報事業では、ライブラリー視聴コーナーの再開、「ブックトーク」や「えほんのひろば」の実施等も一助となり、徐々にコロナ前の利用状況に戻りつつある。また、下期発行予定である女性と防災をテーマとした情報誌の制作のための諸準備も行った。
相談事業では、Webフォームでの予約受付、「ボーイズ相談」のスタート、広報ツールの刷新等を行い、少なからず新たな相談につながった。また、「法律相談」における電話対応、新たに「一般職業適性検査」の取り組みも行った。さらに、女性が働くことを総合的にサポートするワンストップサービスの打ち出しによって、相談事業を中心とした就労系事業との連携強化につながった。
市民活動支援事業では、市の危機管理課や民間企業と連携した「防災グッズ体験会」をワークショップ形式で実施し、男女共同参画の視点で防災について市民と施設が協働で考える機会を提供した。また、ニーズの高い「就労支援スペース すてっぷα」も継続した。
講座関連では、新たな市民との協働事業としての位置づけで、女性の政治参画をテーマとした「市民協働フォーラム」実施のための市民企画運営委員の公募を行い、1月の事業実施に向けたスタートを切った。また、映画を題材とした「メディアリテラシー講座」や「朗読ワークショップ」も実施した。アウトリーチにおいては、市立小学校等への「すてっぷジェンダー平等教育推進助成事業」を中心に学校現場や地域の若い世代にに対して積極的にアプローチした。
調査研究事業では、情報事業や相談事業等についての利用統計、利用者へのヒアリングなどを通じて課題やニーズ分析調査ができるよう調査設計からスタートした。
施設提供事業では、定着したWeb経由の事前申請方式により、利用者の利便性が高まると同時に、目的利用相談を通した利用促進つなぐことで目的使用割合も高水準を維持した。また、ロビーなどフリースペースについては、一層の心地よい空間づくりに尽力した。
自主事業では、生きづらさを抱える若年女性や悩みを抱える働く女性を対象とした交流会の運営、コロナ禍における女性の社会課題についての調査研究事業などを行った。受託事業では、就労の場を失うなど日常生活に困難や課題を抱えた市民を対象とした「就職面接用衣類等貸出業務」が好評であり、実際に就労につながったケースも多くみられた。さらに、「とよなか雇用創造協議会」の構成メンバーとして財団が参画し、とよなかフリーランス応援団などの事業への協力も行った。
今後も、コロナ以前とは変化した社会情勢や地域事情、市民ニーズなどを現場感覚で捉えながら、第3次豊中市男女共同参画計画に沿った事業戦略の下、地域の男女共同参画推進のため専門財団として求められている使命を果たしていく。