直近の事業報告書と決算報告書をPDFファイルにて公開し、その概要を紹介しています。
以下には、2021年度事業報告書から概要を紹介しています。
2021年度事業概要
2021年度事業報告書「はじめに」より
一般財団法人とよなか男女共同参画推進財団は、男女の自立並びに社会のあらゆる分野への対等な参画を促進する事業を行い、市民の主体的な活動を支援することによって、男女が人権を尊重しつつ責任をわかちあい、性別にかかわらずその個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現に寄与することを目的に設立された。2021年度からは、4期目となる指定管理者として拠点施設「とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ」の管理運営を行っている。
市域の男女共同参画推進を中心的に担う財団として、第2次豊中市男女共同参画計画改定版に示された4つの基本目標及び市の各施策を背景に、財団運営の基本方向である、1)各事業分野が連携・循環する効果の高い事業運営、2)領域横断的な課題に対応するための関係機関との連携強化、3)戦略的な広報、4)風通しの良い職場環境づくりと人材育成、5)ガバナンスと危機管理対策の強化を軸に、事業計画に示された重点項目に留意して事業を遂行した。
新型コロナウイルス感染症拡大防止にかかる緊急事態宣言下、指定管理施設が4月下旬から6月中旬まで臨時休館を余儀なくされたこと、その後のまん延防止等重点措置における自粛要請等により、事業展開や指定管理事業の各サービス水準(SLA)に大きな影響を与える結果となった。
このような状況下にあって、情報事業ではホームページ及び情報誌のリニューアルを実現し、すてっぷYouTubeチャンネルを活用した動画配信による情報発信の強化も行った。相談事業では、コロナ禍においても電話相談は通年で継続し、面接相談も一時中止としたものの早期に再開させ、可能な限り市民サービスを維持することができた。講座事業においては、延期や内容構成の組み替え、手法の変更という影響が出たが、オンライン配信や啓発動画の制作、他施設における実施等により、ほぼ予定通りの事業を行うことができた。施設管理においては、コロナ禍における大阪府及び豊中市の方針に沿った利用時間短縮に加え、フリースペースや貸室の利用縮小、消毒等の施設整備、空調工事への諸対応等、利用者の安全最優先を念頭に、市民サービスが後退しないよう工夫を重ねながら管理運営を行った。
特徴的な事業としては、SDGsの分野横断的な重要課題であるジェンダー平等をテーマとした「男女共同参画週間事業」、第3次豊中市男女共同参画計画に係るパブリックコメントを通じて政策決定過程を学ぶ「すてっぷ政策提案ゼミ」を実施した。また、新たに創設した「すてっぷ男女共同参画推進事業助成金事業」においては多方面からの応募があり、市民の力による男女共同参画推進の裾野拡大に一定の成果があった。さらに、恒例である市民との協働事業「すてっぷフェスタ2021」、フロア全域を利用しての「ライブラリーまつり」については、コロナ禍における安全に配慮しながらも対面にて実施することができた。調査研究事業では、ジェンダー問題を顕在化させ多様な場面での活用を想定した「男女共同参画統計」に着手した。アウトリーチにおいては、企業との連携による地域育児サークルへの出張事業、市立中学校へのデートDV出前講座、市立小学校等への男女平等教育推進助成事業という新規事業に積極的に取り組んだ。
受託事業においては、空調更新工事によって貸室利用が停止となることの影響でプロポーザル事業への応募を断念せざるを得ない状況とはなったが、就労困難層を対象とした「職場実習」については受け入れを行った。また、とよなか新型コロナウイルス対策基金活用事業として、就労の場を失うなど日常生活に困難や課題を抱えた市民に就職面接用衣類等の貸出を行う「就職面接用衣類等貸出業務」を新たに受託し、スタートした。
今後も、変化する社会情勢や地域事情、市民ニーズ等を現場感覚で捉えながら、策定された第3次豊中市男女共同参画計画に沿った事業戦略を意識して、地域の男女共同参画推進のために多様な事業を展開していく。