2020年度(令和2年度)の事業計画・予算をPDFファイルにて公開しています。また、事業計画本文から基本方針を掲載しています。
全文についてはPDFファイルをご覧ください。
2020 年度(令和2年度)事業計画(2,270KB,PDFファイル)
2020 年度(令和2年度)予算書(230KB,PDFファイル)
財団運営の基本方針
2020年は、財団設立20年、「とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ」開所20年という節目にあたる。この間、財団は豊中市の男女共同参画施策の一翼を担う組織として、困難な状況に置かれた女性に対する就労支援や経済的自立に向けたサポート、生きづらさに対するエンパワーメント支援等、性別に起因する様々な課題の解決をめざして事業に取り組んできた。
男女共同参画推進を取り巻く状況は、共働き世帯の増加や未婚率の上昇、少子高齢化による生産年齢人口の減少、情報化・グローバル化などが進展する一方で、いまだ固定的性別役割分業を前提とした社会制度、慣行、意識が根強く残っており、男女格差等の見えにくい差別や不平等感の中にある個々の生きづらさの解消が課題となっている。また、国連サミットで採択された2030年を年限とするSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標では、5番目に「ジェンダー平等」が掲げられているが、同時に、あらゆる分野にジェンダー課題を盛り込むことが不可欠だとされている。行政や関係機関、広範な市民団体等と連携しながら、「誰一人取り残さない社会の実現」のための取り組みが求められている。
このような状況のもと、財団は、情報、相談、講座、調査研究、施設提供の各分野を相互に連携循環させることができる強みを活かして、男女共同参画推進をめぐる様々な課題を解決するための事業を総合的に展開することとし、今年度は、次の事項に重点的に取り組む。
- 「すてっぷ」の指定管理者として、市民や利用者の声に真摯に耳を傾けながら、一層きめ細やかで時代のニーズに適合した事業を展開するとともに、市域における男女共同参画推進の裾野を広げるため、若い世代、男性、企業等への取り組みやアウトリーチを継続する。また、20周年記念イベントとして、ライブラリーまつりやすてっぷフェスタを開催し、「すてっぷ」の市民への周知を図る。
- 男女共同参画の視点で、教育、子育て、介護、労働分野等、領域横断的な課題に対応するため、引き続き、とよなか国際交流センターをはじめ、ネットワークを形成している関係機関との事業連携や情報共有を深めていく。
- 財団事業に関する情報が市民や利用者にしっかり伝わるよう、Webサイト、SNS等による情報発信の充実、地域メディアへの効果的な情報提供など、多様な広報を展開する。
- 指定管理事業と相乗効果をもつ受託事業の実施により、男女共同参画推進の拡がりをつくり、同時に、財団の自主財源確保による財務体質強化に努める。
- 2020年度公募予定の「すてっぷ」指定管理者第4期目(2021~2025年度)の指定をめざし、これまでの蓄積をもとに新たな取り組みを検討するなど、高い評価を得られる提案ができるよう、応募準備を進める。
- 執行部に経験豊富な専門的人材を登用し、財団の企画力向上、他団体等との連携強化を図る。また、自立した持続可能な運営を実現するため、事務局体制の見直し、長期的観点に立った人材育成を進める。
- 一般財団法人として運営の安定性・信頼性を確保するため、ガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底に努める。また、日頃から自然災害等の危機的事象に備えるため、2019年度に策定した事業継続計画(BCP)に基づき危機管理を徹底する。
Ⅰ.指定管理事業
1.男女共同参画の推進に関する情報の収集・加工及び提供事業
男女共同参画社会の実現に関わる専門図書室として、女性のエンパワーメントや性別役割分担意識の解消等に役立つ多様で幅広い情報を収集・提供・加工・発信する。
(1) 情報の収集・提供
- 文献・図書などの収集・閲覧・貸出
- 情報相談サービス
- ホームページからの図書・資料検索システムの提供
- 保育つきライブラリー
- えほんのひろば、おとうさんのひろば
- ライブラリーまつり、その他イベントの実施
(2)情報の加工・発信
- ホームページ等による情報発信
- 情報誌等の発行
- 資料の展示
- パネル・ポスターの制作、活用
(3)情報ネットワーク
- 市立図書館との連携
- 関連施設・機関等との情報や資料等の交換
(4)情報活用
- 就労支援情報コーナーの運営
- 利用者検索サービス
- 音訳資料の提供
2.性別に起因する人権の侵害及び悩みに関する相談事業
男女共同参画社会実現のための拠点施設における相談事業として、ジェンダーに敏感な視点を大切にした相談を実施する。複雑で多様化する社会で、女性も男性も性別役割に捉われず自分らしく生きるため課題に向きあい問題解決できるようエンパワーメントにつながる支援を行う。地域に開かれた、安心して話すことができる相談をめざす。
(1) 相談事業
- 多様な生き方をサポートする相談体制
- 相談者にとってわかりやすく、つながりやすい相談メニュー
- 相談から見える課題を事業に活かす
(1) 豊中市配偶者暴力相談支援センターとの連携
- DVに悩む女性に対し、豊中市配偶者暴力相談支援センターと連携し支援する。
- ネットワーク会議等への参画を継続し、関係機関との連携を強化する。
3.男女共同参画社会の実現をめざす市民活動の支援及び交流の場の提供事業
市民と行政をつなぐ中間支援的な立場で、NPOや市民団体等の多様な活動をサポートするとともに、 事業を通じて男女共同参画推進の裾野拡大をめざす。
(1) 市民活動支援
- すてっぷ登録団体制度・支援制度
- 市民活動支援講座
- すてっぷ登録団体事業助成金事業
- すてっぷ若い世代支援事業助成金事業
- 自主グループ支援
- 協賛事業、後援事業、協力事業
- 多目的コーナーの活用
- 自習室Myすてっぷ
(2) 市民活動のネットワーク形成・支援
- すてっぷ登録団体ネットワーク会議
- ESDとよなか連絡会議
- 共同デスク
4.男女共同参画推進のための講座の開催及び啓発事業等
男女共同参画に関わる地域の課題、市民一人ひとりの課題の解決に向けた学習機会の提供として、多角的に事業を実施する。
(1) 市民と協働した企画の推進
- 市民活動支援講座 <再掲>
- すてっぷフェスタ・20周年イベント
(2)男女共同参画に関する学習
- 男女共同参画週間事業
- 男性の育児参画
- 女性に対する暴力防止
- 両親教室
- 男女共同参画と防災
(3)女性の技術・資格取得支援
- TOEIC講座
(4)女性の自立支援
- 働く女性のスキルアップ講座
(5)文化の創造表現
- トキドキすてっぷ・映画上映
(6)心とからだ・性の健康関連
- 女性の心とからだ関連講座
(7)女性活躍の推進
- 働く女性のスキルアップ講座
- 事業者向け講座
(8)アウトリーチ
- 出張広報
- 出前講座、講師派遣
5.男女共同参画の推進に関する調査及び研究事業
「女性の労働に関する調査研究事業」として、2018年度から2020年度にかけて女性の起業に関する調査研究事業を実施する。
(1) 調査研究事業の概要
- 調査名称: 女性の起業スターターズ調査
- 調査目的: 女性起業家の現状や抱えている課題、目標とその到達に必要な要素を把握し、今後の事業に反映する。
- 調査対象: 豊中市在住在勤を中心とした起業をめざす女性、もしくは起業した女性
- 調査方法: 質問紙調査とインタビュー
(2) スケジュール
2020年 4月~7月 調査結果の分析(研究会形式)
8月~9月 調査報告のまとめ
10月 最終報告
6.男女共同参画の推進に関する会議・研修・催し等への センター施設提供事業
豊中市の指定管理事業における施設提供事業として、ホール・セミナー室等を貸し出し、フリースペースであるロビー等を便利で使いやすい場として市民や団体等の利用促進につなげ、男女共同参画社会の実現に向けた拠点施設としての活性化をめざす。また、業務の効率化とシステム化を図りながら、総合インフォメーション機能を意識したサービス向上により、更なる利用促進および使用率の向上に努める。
(1)貸室に関する業務
- 目的利用個別相談会および目的利用企画サポートによる裾野拡大
- ホール内覧会/相談会による新規利用等の促進
- とよなか国際交流センターとの施設相互利用促進のための協議
- センター循環利用の働きかけ
- 窓口における利用法等の提案促進
- 窓口インフォメーション機能の充実
- 利用者ニーズのキャッチ
- 利用者向け附属設備マニュアル等の随時更新
- 統計分析による利用状況の把握
(2)施設管理に関する業務
- 館内定期巡回数(毎日4回)
- エトレ防災センターとの危機管理業務の連携強化
- とよなか国際交流センターとの施設管理連携の強化
- 総合管理委託事業者(警備・清掃)との日常的な情報共有及び遂行管理
- 施設老朽化による事故の未然防止に向けた日常点検
- 館内整備および適切な修繕
- 消防訓練の実施、防火防災関連の周知啓発
Ⅱ.一時保育
講座等に男女共同参画の視点に立った一時保育を付帯し、子育て中の保護者が参加しやすいようサポートする。
Ⅲ.自主事業(受託事業を含む)
とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ指定管理業務における自主事業は、豊中市における男女共同参画の推進に寄与する事業をいい、他団体等からの受託実施であるか否かは問わないものとしている。このうち、受託予定のものについては、受託事業の表示をしている。
(1)自主事業(受託事業を含む)
- 就労訓練機会の提供
- 交流会の運営
- 仕事に活かすWord&Excel自己学習(サポートつき)
- 就労支援事業(受託事業:応募予定)
- 配偶者間の暴力防止に関しての自主的な事業
Ⅳ.主要なネットワーク
<全国>
- 特定非営利活動法人全国女性会館協議会
<大阪府>
- 大阪府男女共同参画推進ネットワーク
- 大阪府内女性関連施設連絡協議会
- 大阪府内市町村における相談員及び相談事業担当者ブロック別情報交換会・事例検討会
- 三島地区男女共同参画関連センター交流会
<豊中市>
- 豊中市防災会議
- 豊中市子育ち・子育て支援ネットワーク子ども部会克明校区連絡会
- 豊中市子どもを守る地域ネットワーク代表者会議
- 豊中市子どもを守る地域ネットワーク実務者会議
- 豊中市こども施策推進本部連絡会議(こどもの相談支援)実務担当者会議
- 豊中市人権相談機関ネットワーク会議
- 豊中市DV防止ネットワーク代表者会議
- 豊中市DV防止ネットワーク実務担当者会議
- 豊中市男女平等教育推進協議会
- 豊中市男女平等教育推進協議会 実務担当者会
- 豊中市こども施策推進本部連絡会議(家庭教育支援)実務担当者会議
- 豊中市こども施策推進本部連絡会議(子どもの未来応援部会)実務担当者会議
- 豊中市人権啓発市民ネットワーク会議
- 豊中市地域福祉ネットワーク会議
- 豊中市障害者差別解消支援地域協議会
- 豊中市地域福祉活動計画推進委員会
- 豊中市子ども読書活動連絡会
- 豊中市メンタルヘルス推進対策ネットワーク会議
- 豊中市子ども・若者支援協議会実務者会議
- 豊中市若者自立支援計画策定部会(仮称)
- 豊中「ひと・まち・であい夏まつり」実行委員会
- 豊中市協働の取り組み(環境問題)に関する意見交換会
- ESDとよなか連絡会議
- とよなかの市民活動・共同デスク実行委員会
Ⅴ.組織運営
執行部体制の強化を図ることで専門性の高い事業運営を行い、事務局体制の見直しによる効率運営をめざす。
(1) 運営体制
- 財団組織図
- 法人運営体制
- 事務局管理体制